8月12日はハインツの日
と、現世では決まっているらしいですね
まぁ、一日遅れですがハイヴァネ小説を書こうかなぁと思います
執筆者は蘭博士です
ほぼ自己満足です
2000時位の短い小説です
801です
「呪ってやるカモノハシペリー」
ダンヴィルでそう叫ぶ声がもしも聞こえてきたら、私のパパだ。
私はパパの部屋に入ろうとしたが、やめた。
うん、いま来たら、多分、爆発した機械の欠片とかガラスの破片とかありそうだ。
やはり、今日はもう帰ろう。
でも、今回の失敗で部屋自体はあまり壊れていないのが、せめてもの幸いだろう。
以前来た時は、高いビルの上だけがもう跡形もなくなかったので、本当に幸いだ。
すると、パパが部屋から出てきて私を発見した。
私を発見してしまった。
途端に私を抱きしめる。
別に2週間、留学に行っていただけなのにこの様だ。
多分私が大学に行った、決まった途端に、多分夜通し泣かれることが分かった。
分かってしまった、否実際その話をしたら泣かれてしまった。
どんだけ、私、否娘のことが好きなんだ。
「ヴァネッサ、ヴァネッサ、ヴァネッサ」
そう何度も名前を呼んで、私の頭を何度も何度も撫でる父親
悪の科学者ではなく、これではただの親ばかだ
私、ヴァネッサは抱きしめ返すことをしないでパパを突き放す。
途端に、しょんぼりと落ち込むが無視無視。
もしも、構ったら私のほうがデレてしまう。
私だって少しばかり寂しかったのだから
ママよりパパのほうが恋しかったのだから
長く一緒にいるママより、たまにしか一緒にいないパパのほうが
パパはすぐに立ち直って、私にソファに座るよう促し、どうやら、今日は運がいいほうで機械だけ爆発したようだ、自分も隣に座って紅茶を差し出した。
私は今日、どんなネーターを作ったのか気になったので、聞いてみる。
勿論、ママに告げ口するという役目を忘れてはいないけれど、それは建前で本音はパパのことをもっとよく知りたいから。
そういうところでは、私は変わったのだと思う
前は、パパの機械のことだけ、というかパパを告げ口することしか興味なかった。
でも、今はパパが一体どんな邪悪なことをしだすのか不安で楽しみになってしまったのだ。
パパの宿敵であるカモノハシペリーとも仲良しになった。
前は、カモノハシペリーでさえ告げ口の材料としか思えなかったのに。
いつから、変わってしまったのだろう?
「あぁ、今日はな、犬になろうネーターを作ろうと思ったのだ」
「犬?なんで」
「ほら、犬は皆大好きだし、ロジャーに噛み付いても怒られない」
「いや、それは怒られるでしょう?」
「えっ、そうか?」
「それに三つの州を犬の姿で征服できないし」
「いやぁ、そこは犬の可愛さにメロメロになったロジャーが権利書を渡すという」
「作戦は成功しないんじゃない?」
「……」
「本当は作戦思いつかなくて、たまたま犬を見かけただけだったりして」
「なっ、何故分かったんだ!?」
「図星ですか!?」
「図星だ」
胸を張りながらそう言っている、パパも変わったと思う
どこがどうというのは分からないけど、ただ少なくとも、娘を溺愛している。
以前は、親としての義務を果たすためだけに「助手」として娘の相手をしていた父が。
今は積極的に、そりゃあもう煩わしいほどに積極的に、相手をしている。
どこがどう、変わったのだろう?
はともかく、いつ変わったのか不思議だ。
多分、今のパパだったらママと再婚できそうな気がする。
まぁ、それは大げさすぎるけど
私は紅茶を一口飲んで、この考えを全て心のなかに押し込む。
あぁ、そうだ。もうこれを考えるのは止めよう
パパはどこまでいってもパパだし
私もどこまでいってもパパの娘なのだから
「ねぇ、パパ」
「うん、私と結婚する気になったか?」
「なんで、そうなるのよ。大体、歳の差結婚は認めないとか言ってたし」
「歳の差結婚を認めないじゃなくて、30歳になるまで結婚を認めないんだ」
「婚期を逃しちゃうじゃない」
「一生、独身でいろ」
「無理言わない!!」
「むぅ」
子供っぽくアヒル口をして拗ねているパパをため息混じりでみつめる
そして、一言呟いた。
「……ありがとう」
「えっ、今なんて言った!?」
「なんでもない、もう帰る」
そう、私は焦りながらパパにプレゼントを押し付けるように渡して、そそくさと帰った
「えっ、ちょ、ヴァネッサ!?」
そういうパパの声さえ無視して、恥ずかしさのあまり顔を赤くして
何考えてんだろ、私
いや、何も考えていなかったんだろう
ただ、パパが変わってくれてそれが嬉しくて
感謝した
それだけのこと
それだけのことでいいと思う
だって、私自身が変わらなかったら
私が悪人にならなかったら
ここまでパパと仲良くなれなかったのだから
ここまでこの状況に慣れなかったのだから
それに……
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